ドイツから持ち帰った、ゾネントールのアドベントカレンダーティーを夜になると妻と楽しんでいる。アドベントカレンダーはアドベントの期間中に窓を毎日ひとつずつ開けていくカレンダーだが、このアドベントカレンダーティーは24種類のハーブティーをアドベントの期間中楽しめるというものだ。
ドイツはオーガニックなハーブティーの種類が豊富だ。これでシュトーレンがあれば言うことはない。今夜のハーブティーは、ハーブティーをもったかえる君が描かれた„FROSCH IM HALLS‟の„SMOOTHING THROAT‟のハーブティーだ。
NMLのNML特選クリスマス名曲集をかけながら、アドベントカレンダーティーをおいしくいただいた。
かえるくんというと、村上春樹氏の短編集「神の子どもたちはみな踊る」に収められている「かえるくん、東京を救う」の短編を思い出す。もっとも、この短編集のなかでは「蜂蜜パイ」の短編がもっとも気に入っているのだが。この「神の子どもたちはみな踊る」はロバート・ログヴァ監督によって映画化され、今年10月に日本で公開された。神戸への学会出張のパッキングしているときに、ふと「神の子どもたちはみな踊る」を手にとり、スーツケースに入れた。神戸に滞在中、ホテルのベッドで眠りに就く前に丁寧に読み返した。
… かえるくんは口をつぐみ、話し疲れたように軽く目を閉じた。
「それで」と片桐は言った。「あなたと私と二人で地下に潜り、みみずくんと闘って、地震を阻止する」「そのとおりです」…
- 村上春樹「 かえるくん、東京を救う」(「神の子どもたちはみな踊る」より)
神戸では仕事の合間をぬって、神戸ルミナリエをみて、15年前の震災を思った。すべてはつながっているとそう思いながら、美しい電飾と、お父さんに肩車される幼い子どもたちを見つめた。